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第0085号 ~顧問先が望むものは、サービスの量より質
(更新日:2010年07月29日)
この景気です。顧問料報酬の金額が下がってきていることだと思います。
最低でも月額3万円の報酬をもらわないと赤字になってしまう、
そんなケースが多いのではないでしょうか。
多くの税理士事務所では「顧問先にはできる限りのサービスを!」と
前向きに考えています。
しかし、当の顧問先からすれば「そこまでは要らない」という場合も
往々してあると思います。
そんなに決算書が分厚くなって誰が喜ぶのでしょうか?
顧問先は、今の状況と来期に打つ手が分かればいいだけです。
税務署からすれば、保管するのにスペースが取られて迷惑なだけです。
サービスの量ではありません。大切なのはサービスの質です。
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例えば、月額5000円で経営計画書を作るサービスがあるとします。
そのサービスの質に顧問先が満足すれば、絶対に先生のもとを
離れることはありません。満足するには、たった1つで十分です。
また、そのサービスで3000円くらいの利益は確保できるはずです。
であれば、そのような月額5000円のサービスを10~20本ほど
作ってみてはどうでしょうか。
作るのは簡単ですね。巡回監査、納税シミュレーション等々・・・
現在、行っているサービスを小分けするだけですので。
つまり、サーティワン・アイスクリームと同じようなトッピング方式です。
顧問先によっては「そのサービスは手間が掛かるだけで要らない」という
場合もあるのです。
本当に必要なサービスだけを少しずつ上乗せしていけば、
確実に事務所の利益は確保でき、無駄な時間は省けます。
ところが、ほとんどの事務所では「サービスの量」を売りにしています。
だから、月額3万円の顧問先でも月額5万円の顧問先にでも、
同じ量のサービスを提供しなければならない図式になっているのです。
しかしそれは、自分で自分の首を絞めているのと同じことです。
それどころか、最初にパッケージ化したサービスパックを売りにしますと、
その中のどれか1つでも怠ると「サービスの低下」と顧問先に思われます。
行列ができるラーメン屋で、売れるラーメンはたった1つだけです。
「チャーハンも餃子も天津飯も美味しいですよ」とは絶対にうたいません。
顧問先が本当に望むものをしっかり見極め、
余分なサービスの押し売りをしないことが肝心だと思います。
味噌ラーメンが超絶品のラーメン屋で不味い餃子を食べても、
「それは、あの店で餃子を食べたあんたが悪い」と言われます。