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第0121号 ~長野県で頑張る若き税理士の生き残り戦術
(更新日:2013年03月21日)
知り合いの歯科医師が静岡県浜松市で成功を収めています。
彼は岐阜県出身ですが、岐阜には歯科大学があり、名古屋にも歯学部がある
大学があるため、岐阜は「石を投げれば歯医者に当たる」と言われています。
そこで彼は全国の歯科医院の分布エリアと総人口割合を徹底的に調べた結果、
静岡県の浜松市を選びました。
「同じ仕事をするのに地域によって実入りが異なるのはおかしい」と、
実家のある岐阜を出て浜松に移ったのが今から18年前です。
さすがに現在では浜松市も歯科医院が過剰気味ですが、
そこは先駆者利益で患者を囲い込んで成功しています。
この話を一昨年、税理士試験に合格した東京在住のT先生に話しました。
すると数日後にT先生から「長野県で開業する!」とメールが届きました。
東京:19558人
愛知: 4732人
大阪: 7684人
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高知: 195人
鳥取: 167人
これは都道府県別の税理士登録者数です。(2008年現在)
全国で7万人を超えている中、東京には2万人近くが集中しています。
たしかにそれ以上に企業数も多いのですが、税理士事務所や税理士法人の
1社あたりの規模も大きいため新規参入するには良い地域とは言えません。
そこでT先生が選んだ場所が、930人の税理士が登録する長野県でした。
開業2年目になりますが、地元で積極的に税法のセミナーを開催したり、
金融機関の担当者や商店街に足繁く通ってパイプを太くしているようです。
名刺を交換した際には、その方が社長であれ社員であれ、毎月のように
事務所通信を送付してT税理士事務所のファンクラブを作っています。
その甲斐あってか、今では30社余りの顧問先が増えました。
平成22年度には歯科医師数が10万人を突破し、コンビニの店舗数より
歯科医院数のほうが1.6倍も多くなりました。
そして、歯科医師の4人に1人は年収200万円以下となっています。
これは対岸の火事ではなく、税理士にも言えることではないでしょうか。