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第0071号 ~弥生会計と一体、どこが違うの?

(更新日:2010年04月21日)

前回は、自計化についてお話しました。
顧問先に自社で帳面をつけてもらうように指導するというものです。

とは言うものの、やはり顧問先の社長からすれば、

「自計化=税理士事務所が楽をしたがっている」と内心では思っています。

「なんでうちの女子社員が打ち込むんだ?」と最初は思っているはずです。


しかし、次第にその作業にも慣れていき、あまり負担に感じなくなります。

そこで「自計化をさせたが故に数件の顧問料を失ったある事務所の憂鬱」が
始まるのです。


例えば、顧問先企業に弥生会計を導入してもらったとします。

経理担当の女子社員といえば、簿記の「ぼ」の字も知りません。
でも、打ち込む作業は2時間程度でマスターします。

“ここの数字”を“この枠”に打ち込んで[決算]というボタンを押せば、
一瞬にして決算書が出来上がります。

おぉ。。。あれだけ複雑で厄介だと思っていた“作業”が簡単にできました。


そうして3ヶ月が経ったある日のこと、監査担当者が巡回監査で訪れました。

そこで社長は「弥生会計とおたくの会計事務所と何が違うの?」と聞きました。

「はぁ?」と犬が星を見上げるような顔の監査担当者。


続けて社長は「おたくが来ても売上を伸ばすアドバイスをしてくれるわけでも
ないし、先月の試算表を持ってくるだけだし。それって3日前の日経新聞と
同じくらい意味がないものだよね」といった具合です。


顧問先の社長からすれば「きっと自社では無理だろうと思っていた記帳作業を
税理士事務所がやってくれるから毎月の顧問料を支払っていた」だけなのです。

それが、やってみたら中学生でもできる作業と知り、

「だったら、毎月3万円も払うことないよね。分厚い経営計画書を作るのは
 年に1回だけだし」という結果になってしまいました。


今日、顧問先の社長から「弥生会計と一体、どこが違うの?」と聞かれたら
どのように答えることができるでしょうか。


顧問先の社長は「毎月、情報という名のお土産」が欲しいのです。

裏返せば、それさえ提供し続けていれば縁が切れることはありません。
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自計化の推進、大いに結構なことだと思います。また、
それは顧問先にとっても当たり前のことだとも思います。

しかし、顧問税理士事務所にその先の手立てがあればの話です。

記帳して毎月の顧問料がちゃんともらえればありがたいものだとも思います。

しかし「その作業は税理士事務所がするべきものではない」と自計化を
強く推し進めるのであれば、毎月のお土産を考えなければなりません。


一体、どこに顧問先の満足があるのかを深く考える必要があると思います。
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お土産で持っていく情報のイロハについては、近日中にお話します。


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